CDEJに関するよくあるご質問

COVID-19と糖尿病療養指導特集-皆さまからいただいた体験談をご紹介します-

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///// コロナ禍によって変化した、糖尿病看護療養相談 /////

笹原 真帆(看護師/CDEJ)
秩父市立病院

 コロナ禍で、糖尿病外来は縮小し月に10日程度の開催になり、今まで通りの時間をかけた指導ができなくなった。その為外来の待ち時間に声をかけて、スタッフが患者の状態を気にかけていることをアピールしている。

 また、電話対応できるように、平日の昼間はいつでも電話をかけて相談できるようにシステムを変更した。フットケアまで手が回らない現状があるが、今までの相談時にセルフケアについて説明してあったので、患者は自分で管理しなくてはならないという意識が生まれたようだ。現状では、足のトラブルは1件の報告のみ。その1件も、スタッフの早期発見によって重症化せずに治癒してきている。

 日頃の相談の成果が、患者のセルフケア向上意識に繋がっているようだ。

 心配なのは、スタッフのモチベーション。

 思うように指導の時間が取れず、感染対策、通常業務に疲弊している。また更新のための勉強会にも参加できておらず、更新に対する不安がある。私は、スタッフのモチベーションが下がらないよう、皆の気持ちを受け止めていきたい。

看護相談

CDEJ認定機構より

ご寄稿ありがとうございます。

院内における感染症対策の中、様々な規制を乗り越え、日々、糖尿病患者への目配り、気配りのご様子を教えていただき、CDEJの皆様にとって、大変参考になられたと思います。
特に、患者自身、主治医は自分自身であることへの意識の醸成を皆様も実感されたことは、大きな成果だと思います。つまり、日頃からのCDEJ/患者相互の信頼感と、患者からすれば見守られている安心感があってからこそと思います。

更新のための単位取得につきましては、学術集会、研修会のWeb開催が増えております。
CDEJ認定機構では、従来、Web開催については単位取得対象外としていますが、昨今の状況を鑑み、以下のとおり特別に単位取得を認めることになりました。

認定機構Webサイト内『[別冊]単位申告のご案内』、『[保存版]認定更新のための研修単位』単位一覧に該当するもの。第2群の単位につきましては、認定機構が開催してる「Jスキルコース」でも取得できます!!

認定更新のための研修単位・第2群「本機構が認定する研修会(研修コード2-14)」は、元来、集会型の研修会を対象としてきましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う特別措置として、Web型研修会についても認定対象とすることになりました。
2021年6月26日以降開催分より、Web型が認定されている研修会もありますので、併せてご活用ください。

///// コロナ禍を契機に行っている運動指導~健康スタンプラリーの取り組み~ /////

清家 三紀(薬剤師/CDEJ)
医療法人伊原クリニック

 コロナ禍で活動量低下の不安を感じていた患者らに対し、楽しみながら正しく動ける運動指導を行っているので報告します。

 当院では、従来から看護師と薬剤師が活動量計やゴムバンドを使った個別指導を行っています。しかしながら、運動の実態が捉えにくいこと、食事療法や薬物療法よりも指導の比重が小さいことが課題でした。それらに寄与できるよう、コロナ禍を契機と捉え「健康スタンプラリー」と名付けた資料を作成しました。(下の資料をご参照ください)

健康スタンプラリー 準備運動

健康スタンプラリー1 健康スタンプラリー2 健康スタンプラリー3

 患者の住む地域をウォークラリー会場に見立て、どの地域にでもある物(例:公園や郵便ポスト)でクイズを作成しました。外出日はクイズを解き、在宅日は運動カードから選んで実行し、スタンプのコマを進めるよう促します。コロナ禍では院内滞在時間を気にされる方が多く、初回指導は約10分間、2回目以降の指導は5分未満で運動の姿勢や強度、速度など+10(プラステン)1)の指導を行っています。

 途中経過は日本糖尿病学会近畿地方会で報告した2)ので割愛しますが、「コロナ禍では動けなくて当たり前」といった認識と関わることで、活動量低下の罪悪感が解けるのか、本音を語ってくれる患者が多いです。医療者にとっては、これまで捉えにくかった運動や生活活動の実態が見え、患者理解に繋がっています。

 患者が抱く不安に対して、クイズや運動カードで具体的な情報を伝えられたこと、記録の確認継続で患者を支援していることなどが寄与し、初回指導から1年以上経ちますが、運動の継続に繋がっています。

【参考資料】
1) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-01-002.html
2) 清家三紀,廣瀬美由紀,伊原千尋.コロナを契機に行った運動指導~健康スタンプラリーの取り組み~,糖尿病 64(1):74,2021

CDEJ認定機構より

ご寄稿ありがとうございます。

新型コロナの影響で、数多くの人々が行動変容を余儀なくされています。そのため、不要不急の外出自粛、リモートワーク等により、運動不足におちいる現状は否めません。と同時に、多くの専門家は、運動不足の実態を捉え、特に糖尿病等の基礎疾患がある患者に対しては、新型コロナを重症化させると警鐘を鳴らしています。
そのため、周りの人との距離を保ちながら、屋外での運動、散歩は健康維持のため必要であると推奨しています。

今回のスタンプラリーは、記録することで、日常生活を自己管理する振り返りにもなり、心身共に健康へ向けての素晴らしい取り組みだと思います。

初回指導から1年経過とのこと、更なる質の向上を目指すためにも是非、CDEJを有する地域の理学療法士とともに、運動プログラムを検討していただきたいと思います。
今後のご活躍を期待しています。